粗大ゴミを比較検討!
問題解決に個々人の省エネルギー化への努力が必要であることは言及するまでもないが、人間のもっとめどのない欲望に対応していけば、いずれより深刻な破綻を生じるのは自明の理である。
経済性に関連した操作量で、局面に対応していくことも一方策ではあるが、一方で省エネルギー化のための啓蒙活動を行っていくことも重要である。
より具体的な方策の一つとして、「エネルギー・資源・環境の日」といった祝日を世界中の国が話し合って決めるアイディアがある。
祝日とする理由は、多くの人に問題の重要性をいちばん訴えやすく思われるからである。
ただし、この祝日は従来のような単純な休養のための祝日ではなく、省エネルギーや省資源化、環境保全のための行動を起こす日でありたい。
ある家庭では、日電気を使わないで不便な生活を体験してみるのもよい。
ある地域では、ゴミ収集に汗を流すのもよかろう。
また、世界レベルでは省エネルギーオリンピック(エネリンピックの開催という構想もどうであろうか?さらに、これらの行動の成果を分析・評価し、日々の生活行動へ、また、次年度の活動へとフィードバックしていくことも重要であろう。
このような構想は夢のような提案に思えるかもしれないが、世界の国々で少しずつ実現への芽生えが始まっていることを期待したい。
もう一つの具体策として、「省エネルギーパイロットシティ」の建設を提案したい。
資源の乏しいわが国にとって、人々の英知を結集して、エネルギー資源を賢く使いながら、環境保全を図っていく実験都市という場を世界に提供することの意義は大きいと思われる。
ウォルトディズニーの構築したディズニーランドはより大規模なディズニーワールドへと発展したが、未来実験都市的構想を彼は後者に抱いていた。
ワールドにおいては、ソーラーシステム、コージェネレーシヨン、新交通システムの導入のほかに、廃棄物のリサイクルも含めた各種のアイディアが取り入れられている。
ここでいう「パイロットシティ」では、人々が実生活を営みながら、各種のエネルギー、環境関連技術の実験や評価を積み重ねていくのである。
また、修学旅行生や、海外の諸専門家が来訪して、シティから世界へ向けての新鮮な情報発信が始まる日が遠くないことを願っている。
最近のエネルギー庁長官の言に「地球温暖化防止の京都議定書に定められた炭酸ガス削減目標を達成することは、かつて二度の石油危機を克服したに等しい難事であり、大規模な工ネルギーの転換、炭酸ガス削減コストの負担に直面する」とある。
エネルギーと環境の関わりが強くなって、主力エネルギーに対する社会の選択が変わろうとしている。
さらに、この原稿を執筆しようとするときに茨城県東海村の核燃料加工施設において予期せぬ事故が発生し、原子力の安全体制がいかに危ういものであるかを思い知らされた。
結果として、太陽発電など安全でクリーンな新エネルギーを期待する声が急速な高まりをみせることとなった。
目標とする供給見通しに対応する最終エネルギー消費見通しを表6・2に示そう。
産業分野が減少していく代わりに民生・運輸両分野の消費が伸びると考えられている。
クリーンエネルギーの種類と代表例を表6・3に示すが、その導入可能性が高いのも、また両分野と考えられる。
二0世紀は石油と内燃機関の時代であった。
二一世紀はそれに代わって太陽電池、メタノールや水素を燃料とする燃料電池が主要な役割を果たすと期待されており、家庭用コージェネレーションや水素自動車の実現を目指した努力が続けられている。
新燃料が広く社会に受け入れられ、市場性を保つにはクリーン性よりも、供給ステーションの整備といった社会インフラの確立、エネルギー効率、使い勝手のよさなどが重要である。
ここでクリーンエネルギ一社会を実現するは供給可能量が大きいと考えられるメタノール、水素を中心にクリーンエネルギーシステム確立への取組みを述べよう。
メタノールのエネルギー利用メタノールは昔から化学原料として広く使用されてきたものであるが、ここでは燃料利用についての歩みを見てみよう。
歴史的には大きな波が三つある。
最初は、一九七0年代前半に液化天然ガスLNGの導入が積極的に押し進められようとしたときで、メタノールとの優劣が比較検討された。
第二の波は、オイルショックを契機として、石油代替エネルギーとしてメタノール燃料が検討された。
メタノールを改質して水素を得るリン酸型燃料電池の技術開発も始まった。
最後が九0年代に入つての第三の波で、電事審中間報告におけるメタノール発電導入可能性が言及されて、メタノール燃料が世間の注目を呼んだ。
また、それと並行して、低廉なメタノールを得るための新製造法に関する技術開発が「液体燃料転換技術開発プロジェクト」として通産省支援のもとで開始された。
天然ガスを原料とするメタノール製造法は確立された技術である。
しかし、製造プラントに固定層を用いているため熱除去性能力限界があって、最大製造能力一日当たり二五00tにとどまる。
そこで流動層という、伝熱性能がはるかにすぐれた反応装置を使うことによって、この制約を解消しプラントを実現しようとするプロジェクトが進められた。
実現すれば、プラント建設費・運転経費が大幅に低減できるとから、約三0%安価なメタノールが得られると考えられた。
しかし、流動層の激しい摩耗に耐える触媒の開発が鍵であり、まだ相当の年月を必要となる。
これまでメタノールのエネルギー利用についての歴史的経緯、その過程で実施された技術開発の内容を述べてきた。
これだけの努力にもかかわらず、メタノール・エネルギーシステムが実現しなかったのはなぜであろうか。
七0年代にメタノールを発電用に利用しようとした当時は、コンバインドサイクルなどの技術がなく、ボイラー用として使用したために大量の水分発生による効率性低下が生じて魅力ある燃料ではなかった。
メタノールはホルマリンなどの化学工業用原料として利用されているのみであるために生産量が少なく、プラントの故障によって製造量が減少しただけでも価格高騰を引き起こすにクリーンエネルギー社会を実現する価格の推移を示すが、LNGや原油に比べて価格が不安定であることが、燃料としてメタノール導入が進展しなかった大きな原因である。
また、マレーシアやブルネイなど東南アジアの豊かなガス田からLNGが安定供給されているなかで、メタノールがLNGとの価格競争に勝てない状況が繰り返されてきたことも原因である。
比重が0・八0で水よりも軽く、沸点が六四℃と常温で液体であることが重要な特質である。
メタノールの重量当たりの発熱量は油やLNGに比べて約半分、しかし比重を考えると、容量当たりの発熱量はLNGとほぼ等しい。
燃焼したときの排ガス中には亜硫酸ガスはまったく含まれず、窒素酸化物も他の炭化水素燃料に比べて非常に低く、煤塵の発生もほとんどない。
一九九六年において稼働率が八二・八%もあり、化学プラントとしては非常に高い。
二00一年までこの表の伸び率が続くとすれば、生産能力三三00万tに対して需要合計が二七00万tと日本は大部分を輸入しているため、供給と需要の数値は一致している。
需要はホルマリンや酢酸が大部分であるが、り、依然八0%以上の稼働率を必要とする。
MTBEのガソリン添加が始まっているため、需要量が伸びている。
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